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設立の言葉

人と町を守りたい - AdvanSentinel -

2019年末に発生し2022年に入った時点でも治まりきっていない新型コロナウイルスによる感染症パンデミック。未曾有の感染症リスクに、個人は勿論、自治体、国、省庁、企業は懸命に対策を検討し、実行してきました。また、医療体制が逼迫する中で現場を支えて頂いている関係者の方々の御尽力には頭が下がるとともに改めて感謝申し上げます。

この状況に対し、感染症対策に長年取り組んできた塩野義製薬はワクチンや治療薬の開発で、分析計測技術に強みを持つ島津製作所は新型コロナウイルス検出試薬や解析装置の開発と上市で、それぞれ注力してまいりました。

喫緊の新型コロナウイルス感染症への対策は勿論必要なことに加え、歴史的に見て感染症のパンデミックは今後も継続的に起こり得ます。AdvanSentinelは、シオノギグループと島津製作所グループのケイパビリティとアカデミア機関の知を融合し、個人の検査を必要としない下水モニタリングの手法による新型コロナウイルスのモニタリングを事業とします。 下水モニタリングを通じて、地域の方々や個別の施設に迫る脅威の早期発見および感染状況の見える化を行うことで、安心と適切な対策につながる情報を提供してまいります。

新型コロナウイルスでの経験を以って今と未来の脅威に備えるAdvanSentinelを、よろしくお願いいたします。

代表取締役社長 古賀 正敏

Vision

下水モニタリングを始めとする新たな公衆衛生上のリスクアセスメントサービスを提供し、人々の健康とサスティナブルな町づくりに貢献する。

  1. 下水モニタリングの実証を成功させ、日本において下水モニタリングを用いた感染症対策を早期に実装する。
  2. その実現のために産官学でのAll Japan体制の構築を加速する。
  3. 日本で構築した下水モニタリングの技術・サービスを世界に提供していく事で、世界の下水モニタリングにも革新をもたらす。
  4. COVID-19への対応はスタート地点。人々の健康、レジリエンスのある町づくり、国の経済・安全保障の観点から下水モニタリングが新しい社会インフラに組み込まれていく事を目指す。
  5. そして下水モニタリングを越えた公衆衛生上のリスクアセスメントのイノベーターとして、従来のアプローチからでは解決が難しかった社会課題を解決し、社会から必要とされる会社として成長し続ける。
  6. 社会課題の解決に全力でコミットする株主の姿勢を象徴するフラッグシップとなる

会社概要

社名 株式会社 AdvanSentinel
設立 2022年1月20日
資本金 4億円(資本金及び資本準備金を含む)
主要株主 株式会社島津製作所、塩野義製薬株式会社 (50:50)
代表者 古賀 正敏 代表取締役社長
本社所在地 〒541-0045 大阪市中央区道修町3丁目1番8号
東京営業所所在地 〒101-8448 東京都千代田区神田錦町1丁目3
事業内容 下水等における疫学的対象成分(ウイルス等)のモニタリングの受託・社会インフラへの実装推進・研究開発及び、データ・情報提供とその活用価値の確立に係る事業
決算日 3月31日
Webサイト https://advansentinel.com/

社名の由来

Advance(進歩した)とSentinel(見張り)の造語です。

下水モニタリングサービスを端緒として、個人の、町の健康と安心の見張り役になりたい、という願いを込めてAdvanSentinelと名付けました。

サービス

下水モニタリングサービスとは

下水モニタリングサービスは、下水中に存在する新型コロナウイルスの痕跡の濃度を検出することにより、その地域の新型コロナウイルスの蔓延状況を調査するサービスです。

新型コロナウイルスは感染後、発症までに糞便中への排泄が始まることから、下水中のウイルス痕跡を測定することで、無症状で検査を受けていない陽性者を含めて、地域にどのくらい新型コロナウイルスが蔓延しているかをバイアスなく把握することができ、感染対策の判断材料としてご利用いただけます。

サービスの特徴・他検査法との比較

下水モニタリングサービスの特徴

下水モニタリングによる新型コロナウイルスの調査は欧米各国で行われていますが、日本においてはそれらの国に比べて感染者の割合が相対的に少ないという特徴があります。そのため、従来手法では感染者が少ないときの検出が難しく、流行初期あるいは終息期の捕捉が困難でした。

本サービスは北海道大学との共同研究により確立した高感度測定系(特許出願中)を用いています。従来法より100倍程度高感度な測定系により、感染者数が比較的少ない地域においても新型コロナウイルスの蔓延状況を捕捉することが期待されます。

既存の臨床検査との比較

既存の臨床検査(PCR検査) 下水モニタリング調査
基本的に発症後に検査 尿や糞便中に排出されれば、無症状でも検出可能
集団での感染状況を知るには時間と労力がかかる 集団での感染状況を容易に把握できる
個人情報を適切に取り扱う必要がある 個人が特定されない
インフォームドコンセントが必要 インフォームドコンセントが必要ない
一人一検体でコストがかかる 検体数が少ないのでトータルコストが安い

サービスの流れ

自治体向けサービス

各自治体の下水処理場より一定頻度で下水を採取し、サンプル受領後4~5営業日以内に新型コロナウイルスの測定結果をお返しします。採水施設の上流域における新型コロナウイルスの蔓延状況・流行の起点や収束の疫学調査指標として使うことができます。

家庭排水が集まる下水処理場からサンプルを採取し、ウイルスの痕跡を分析する。
下水処理場(サンプル採取 100ml程度)
▼ 1日

AdvanSentinel

  • 研究センターで解析
  • データ分析
  • レポート作成
▼ 1~4営業日

地方自治体

  • 感染対策・経済対策など都市機能維持のための判断材料
  • 医療体制整備・医療資源確保などの判断材料

各種施設向けサービス

施設ごとの新型コロナウイルス陽性者発生状況を調査することが可能です。下水モニタリング調査により発生を確認したのち、PCR検査をすることにより感染者およびクラスターの発生を早期に検知することができ、感染の拡大を未然に防ぐことが可能となります。

  • 病院
  • 老人介護施設
  • 寮など集団生活を行う施設
  • ビル
  • イベント会場
  • コンサートホール
施設の浄化槽からサンプルを採取し、ウイルスの痕跡を分析する。

※現時点では、浄化槽・原水槽のある施設に限ります。

各種施設(サンプル採取 100ml程度)
▼ 1日

AdvanSentinel

  • 研究センターで解析
  • データ分析
  • レポート作成
▼ 1~4営業日

各種施設

  • 感染者の特定(PCR検査等)
  • 濃厚接触者の特定、健康観察
  • 感染拡大予防策の実行

下水モニタリングについて

下水モニタリングとは

下水モニタリングは、下水中の病原性微生物(ウイルスを含む)の痕跡を測定することにより、各種の疫病の発生・流行を補足する疫学調査の手法で、従来はノロウイルスなどの流行調査に使われてきました。新型コロナウイルスは、肺炎など急性呼吸器症候群を起こすウイルスですが、腸管で増幅し、感染者の症状の有無に関わらず糞便中から検出されることが報告されています。このため、下水中の新型コロナウイルスを検出することにより、地域の蔓延状況を把握する試みが欧米をはじめ各国で行われています。

なお,これまでに下水処理場の流入下水中から感染性を有する新型コロナウイルスが検出されたという報告はありません。

測定原理

各種施設や下水処理場などから採取した下水サンプルから、ウイルスRNAを濃縮し、定量PCRでウイルスRNA濃度を測定します。人の鼻汁や唾液などから行うPCR検査と比べ、下水サンプルに含まれるRNAの量は非常に微量であるため、ウイルスRNAの濃縮および定量PCRの高感度化など特殊な技術を用いて測定しています。